北九州ハイビジョン将棋フェスティバル(2006.3.26) (ゆずねーさん)

朝4時半起きで行ってきました北九州ハイビジョン将棋フェスティバル。
小倉駅でいきなり雅さんに遭遇。良かった、会えて。
現地に到着していよいよプログラム開始。
森下理事の挨拶に引き続いて出演棋士が紹介され指導対局になりました。
出演棋士は佐藤棋聖、浦野七段、山崎六段、橋本五段、矢内女流名人、
千葉女流王将、村田女流初段、室田女流2級、関口三段です。
男性棋士は六面指し、女流は五面指しでプログラムの都合上時間の制約が
あるので山崎先生も道場の指導対局よりはテンポ良く指されているみたいでした。
まだ指導対局に慣れてない室田女流2級はペースがつかめてないみたいで大変そうでした。
お次はお好み対局、橋本五段対千葉女流王将。
解説は浦野七段、聞き手は矢内女流名人でした。
対局開始前、浦野七段が「みんな千葉さんに勝って欲しいと思てるんとちゃいますか」
と言うとハッシーは『俺は俺は?』のアピールで会場を盛り上げます。
持ち時間5分切れたら30秒。
読み上げの室田女流は秒読みがだんだんゆっくり声も小さくなったりしてました(笑)
なかなかの大熱戦でハッシーの勝ち。
棋譜は多分関西本部のHPにアップされると思うのでそちらを御覧ください。
雅さんが橋本五段に指導を受けた指導対局第2部を挿んで次は佐藤棋聖、
山崎六段、司会千葉女流王将によるトークショー。
でも千葉さんは特に司会ではなく3人でのトークでした(笑)

千葉「タイトル戦の周辺に奥様が出没されていると聞きましたが」
佐藤「王将戦第7局は佐渡で船酔いで負けたりしたら悔やんでも悔やみきれないと
思って前々日に現地に入ったんですね。それで妻も同行したんですけどホテルの
延泊料金がもったいなくて妻ももう一泊することに。本当は帰る予定だったんですけど、
佐渡金山で将棋関係者一行と出くわして」
山崎「でもタイトル戦に同行するなんて仲が良いんですね」
佐藤「将棋の道具や本なんかを持って行ってたんで持って帰ってもらうためもあって。
まさかタイトル戦会場に持って行くわけにもいかないし。千葉さんのところも仲良いでしょ。
よく夫婦で検討してるの見かけますよ」
千葉「夜遅く出かけると怒られるんです。彼は怒ると怖くてしかも持続力がある。
私は寝て起きると忘れちゃうんですけど彼は寝ても覚えてる。ところで
どんな本を持って行かれてたんですか?」
佐藤「それは言えません」(会場笑)
山崎「『羽生の頭脳』とか?」(会場爆笑)
佐藤「いやいや(笑)持ってはいかないけどちょっとは見ましたけどね。
あ、別にタイトル戦で本見て指すわけではないですよ」
山崎「佐藤先生だと全部頭に入ってそうですけどね」
佐藤「棋士の記憶力ってどうなんでしょうね。私はひどいですよ。
同じ人に5回初めましてって言ったことあります。年配の人だったんですけど
5回目に怒鳴られてやっと覚えました」
千葉「初めましてっていうのは結構勝負手ですよ。そういうときはこんにちはって言います」
山崎「ぼくも記憶力悪いほうですね。3日前に指した将棋が思い出せなかったりします」
千葉「それは重症ですね。よく負けた将棋は忘れるようにするって言いますけど」
山崎「昔は負けた将棋の方が忘れられなかった。今は勝ったときのも…。
観戦記とかシビれますね。電話で『あのときのアレはどう思って指したんですか?』
とか聞かれても『どのとき?』って感じ。まあ、棋譜見返したりしないからなぁ」
千葉「パソコン使われないんですよね」
山崎「パソコンね、買ったんですよ。でも使い道なくて」
千葉「データベース入ってるでしょう」
山崎「データベースね、入ってるんですけど使わないですね」
千葉「えーっ、あれって年間2〜3万かかるじゃないですか」
ここで佐藤棋聖からデータベースについて説明が入る。
佐藤「最近よく力戦派って言われるんですけどそんなことないと思うんです。
私としては論理的な力戦派だと自負してるんですけど」
山崎「佐藤先生の将棋はおもしろいから。なんじゃこりゃって他の人だったら
ボロクソに言われるような手をちゃんと成立させるのでうらやましいなと思いますね」
佐藤「山崎さんも力戦派ですよね。朝日オープンおもしろい将棋でしたよ」
山崎「朝日オープンは…力の無さを感じました。羽生先生は強かったです」
千葉「藤井先生も最初は羽生先生のこと強豪のうちの一人くらいにしか思って
なかったけど何度も痛めつけられるうちにだんだん羽生先生の強さが
身にしみてきちゃったとおっしゃってました」
山崎「羽生先生移動とか大変ですよね」
佐藤「羽生さんは体力的にも強いですよ」
千葉「佐藤先生もほぼ同じ日程でしたよね」
佐藤「後半きつかったですよ。王将戦はそうでもなかったですけど。
千葉さんはタイトル戦はどうですか?」
千葉「タイトル戦はカメラが入ったり普段と違うのでストレスで胃が痛くなったりします」
山崎「意外。図太そうに見えるのに」
千葉「なんか失礼なこといってません?(笑)」
山崎「だって夫が繊細だから妻が図太くってうまくいくんだと思ってた。
清水さんと中井さんどちらの方が怖いですか?」
千葉さんははっきり答えず(笑)
佐藤 「おもしろくなってきましたね、世代交代」
山崎「2強から5強になってきましたね。男性棋士は渡辺さん以外同じ人達ばかりなので
そろそろ引っ込んでくれと思います(笑)」
佐藤「私も羽生さんには大分痛め付けられてますよ」
千葉「同じ人に何度も負けると嫌になります」
佐藤「いや、羽生さんには気がつくと3連敗とかしてるんですよ。
羽生さんは若いときより今の方が勝負に対する執着心が強くなってる感じがしますね。
中原先生もこの歳になって勝負への執着心が濃くなってるっておっしゃってました」
山崎「へぇ、中原先生は楽しんで指してると思ってました」
佐藤「いや、そうじゃないとあれだけ活躍できないでしょう」
千葉「順位戦プレーオフ後のうつむいた羽生先生の写真が出てましたけど」
佐藤「羽生さんのあんな顔は初めて見ましたね」
千葉「大阪は盛り上がったんじゃないですか?」
山崎「盛り上がってたと思います。ぼくも応援に行こうと思ってたんですけど
気がついたら終わってて。遊びに行って帰って寝ちゃって起きたら終わってました」
千葉「果報は寝て待てですね」
山崎「正直谷川先生は厳しいんじゃないかと思ってたんですけど。
それにしても8勝1敗で挑戦できないのはショックですよね」
佐藤「ほんと、勝負は残酷ですよ」
佐藤「最後に今年の目標は?来年度でもいいですけど」
千葉「このあいだ39℃の熱が出てものすごく辛かったので風邪をひかない」
佐藤「女流王将戦は?」
千葉「復讐に燃える中井さんが残っているのでねぇ…」
山崎「ぼくはねぇ、1日、1局、棋譜を並べる」
佐藤「二人ともアマチュアみたいな目標ですね…」
山崎「あ、わかりました。順位戦で1分将棋になること」
千葉「時間使わないですもんね。今まで何局くらい1分将棋になりました?」
山崎「ここ何年ないですねぇ。思いついたら勝手に腕が動いちゃうんですよ」
千葉「かっこいい手好きですよね」
山崎「まぁ。いや勝手に動いちゃうんでそこをぐっとこらえるようにしようと」
佐藤「私は棋聖防衛ですかね」
千葉「棋聖命ですもんね」
佐藤「他のタイトルも欲しいですよ」
千葉「命多い方がいいですか?」
山崎「去年タイトル戦の仕事で見てて佐藤先生のファンになったんですよ。
それまで何とも思ってなかったんですけどね(笑)」

トークショー第1部終わり。
全てではないですし間違ってるところもあるかと思いますがご容赦を。
続いて司会矢内女流名人、佐藤棋聖、山崎六段、千葉女流王将が答える
小学生からの質問コーナー。
こちらはかなり省略版で山崎先生の発言を主にお送りします。

Q.うんざりしたことはなんですか?
佐藤「うんざりですか」
矢内「長考に入られますか」
千葉「39℃の熱が出たときですね。平熱が低いのでかなり辛くてうんざりしました」
佐藤「プロになるとなかなか将棋強くならないのでうんざりしますね」
山崎「小学6年生のとき思い描いていた20歳の自分とかけ離れているので
うんざりしますね。七冠王とか書いてたんですけどね」
矢内「次の質問に…え、私も答えるんですか?」
千葉「リクエストには応えないと」
矢内「年をとることに…。暗くなっちゃいましたね、次いきましょう」

Q.得意戦法は?
山崎「序盤でよくならないと得意とは言えないと思うので得意な戦法はないですね。
持ち時間が短いのが得意ですね」

Q.一番のライバルは誰ですか?
佐藤「奨励会や四段になった時期がほぼ同じなので一人と言われれば森内さんですね。
相手がなんて言うかわからないですけど。羽生さんは奨励会をすぐ
抜けちゃったのでちょっと違いますね」
山崎「小さな頃から片上くんとよく指してましたから子供の頃は片上くん。
最近は竜王になった人がね…まわりからも言われるし気になりますね。今は、竜王、ですね」
千葉「同世代は気になりますね。ライバル心と言うほどではないですけど」
矢内「ライバルは必要ですか?」
山崎「活躍されると焦りますよね。順位戦も後輩が先に行っちゃって焦りました」
千葉「焦って良かったですね。全勝ですもんね」

Q.大事な対局でよく使う戦法は?
佐藤「一番大事な対局で使う戦法は誰にも教えません」
山崎「居飛車で先手だったら相掛かりで2六歩しかやってないので
他の戦法は忘れちゃいましたね」
矢内「好きな戦法かな。でも相手が応じてくれるかわからないし…」

Q.思い出深い一局は?
佐藤「タイトルを獲得した時の対局は思い出深いですね。四段になったときが 一番嬉しいと言う棋士も多いですけど私はタイトルを獲得した時ですね」
山崎「三段リーグのとき昇段がかかった一局で15才のとき、成績表を見て 勝っても負けても上がれないと思って。いい加減に指して負けちゃって、 実はぼくの見間違いで勝ったら上がってた。もう気持ちが切れちゃってて そこから人生変な方向に行っちゃったなと」

Q.子供の頃どれくらい棋譜並べをしましたか?
佐藤「小学生のときはほとんどしてません。『米長の将棋』は並べました。
それより実戦、詰将棋。当時はあまり棋譜集がなかったですし」
山崎「あまり棋譜は並べませんでした。実戦、詰将棋、次の一手が勉強法でした。 片上くんが覚えてきてたんで試されて負けたら教えてもらって。 勉強家の人が近くにいたので楽出来ました」
矢内「どうしたら強くなりますか?」
山崎「少し強い人と指すのがいいですけど、ぼくは好きなことしかやってこなくて ここまでこれたんで、自分がこれで強くなってるなと感じることをやるのがいいと思います」


これでトークショーは終わり。
おもしろさが少しでも伝わりましたでしょうか?
この後はメインイベント佐藤棋聖vs山崎六段の記念対局です。
佐藤棋聖の先手となりました。
立会いは森下九段、解説は浦野七段と橋本五段です。
浦野七段は5手詰ハンドブック2を営業、ハッシーは今発売中のTarzanに 載ってるそうで宣伝してました。
ステージで対局が行われて別室の大盤解説を大画面モニターとイヤホンで楽しむ システムで静かな会場に突如観客から笑いが起こるはたから見ると間抜けな状態(笑)
途中ステージ上で唯一解説を聞いている森下九段に浦野七段が
「佐藤棋聖が 優勢だと思ったら右手で山崎六段が優勢だと思ったら左手で頭をかいてください」 と言うと森下九段は両手を頭に。会場は大爆笑でした。


次の一手も出題されてめでたく正解しました。
将棋の方は残念ながら165手(?)で佐藤棋聖の勝ち。
すごい将棋でした。
まずは投了図を御覧になっていただきたいのですが、双玉詰将棋のような 最終盤で見応えがありました。
関西HPの更新が待たれます。


最後に出演者全員がステージに上がって次の一手の抽選とご挨拶。
次の一手の正解者は90名、景品は25名に当たります。
私は佐藤棋聖扇子が当たりました。本当は山崎色紙が良かったけど(爆)
佐藤棋聖に握手もしてもらいました。 引いてくれた矢内さんありがとうございます。


これにておひらき。
乗り継ぎが悪くて22時半帰宅。
充実した一日でした。